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2023年04月03日 MICE市場トピックス(3月)

毎月、海外の複数市場について、JNTO海外事務所が収集したMICE関連の状況やトピックスをご紹介します。
①MICE関連の旅行会社や関係団体の動向
②MICE関連の訪日意欲の有無・変化
③現地でのイベント開催の有無とその感染症対策
④その他の特記すべきトピックス、ニュース (特筆する情報がない場合は、当該番号に「なし」と記載しています。)
本情報の転送や媒体掲載はご遠慮ください。※2023年2月末時点の情報です。

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【ドイツ市場】

①旅行会社へのヒアリングによると、引き続き、企業からの問い合わせや具体的な相談は多く、今後、秋の観光シーズンに向けた申し込みが出てくると期待できる。一方で、航空券やホテルの確保についての不安があること。
②年明け以降、事務所への訪問者が急増しており、ドイツにおける訪日意欲の高まりが感じられる。インセンティブを取り扱う旅行会社によると、在独日本法人の秋ごろのインセンティブトリップの検討も増えてきているとのこと。
③・ドイツ連邦政府は2023年2月22日、中国からの渡航者に対する陰性証明書提示の義務付けと、無作為の新型コロナ抗原検査を、撤廃すると発表した。ただし引き続き、中国在住者には、連邦警察が認める「重要な渡航理由」の提示が求められる(JETROビジネス短信)。
・ドイツ見本市産業連盟(AUMA)は、国内展示会の2022年実績と2023年の見通しを発表した。2022年にドイツ国内で開催された展示会の訪問者数は約720万人、出展企業数は約14万2,000社だった。訪問者数は新型コロナウイルス禍以前の65%、出展企業数は70%の水準だった。世界の国際展示会の約3分の2がドイツで開催されている。2023年には、ドイツ国内で少なくとも340の展示会が開催される予定。第1四半期(1~3月)には110以上が予定されており、2022年第1四半期の18を大幅に上回る。(JETROビジネス短信)
④なし

【ベトナム市場】

①・ベトナムではテト休暇(旧正月)明けから多くの企業がインセンティブツアーを実施する傾向があるため、2023年2月以降徐々に国内を中心としたインセンティブツアーが増加している。一部の企業では海外インセンティブツアーが催行されており、旅行会社の中には一般パッケージツアーより日本やロングホールといった高価格帯のインセンティブツアーのほうが多く実施されたところもある。
・多くの旅行会社では2023年4月末からの連休に出発するツアーへの問い合わせが多くなっており、加えて、桜シーズン(日本、韓国、台湾方面)と夏休み期間のツアー造成に追われている。
②2023年2月は雪、梅、河津桜を目玉コンテンツとしたインセンティブツアーが大半を占めた。テト休暇明けからのインセンティブ旅行需要の高まりと、桜シーズンのツアー価格高騰と混雑を避けることを理由に、2023年2月中に訪日インセンティブツアーを実施した企業が多くあった。一方で、日本の外国人観光客受入れ再開以降、約3年ぶりの桜シーズンとなり、一般パッケージツアーに限らずインセンティブツアーが好調に推移している。旅行会社へのヒアリングによると、桜シーズンに限らず、2023年3月初旬~中旬も含め多く予約が入っており、2023年4月末からベトナムの大型連休を利用したインセンティブツアーの問い合わせも増えてきている。
③JNTOハノイ事務所ではインセンティブ旅行セミナーを2023年3月14日にハノイ、同3月16日にホーチミンで開催した。また、ハノイでは3月18日~19日にVietnam Airlines Festaが開催されたほか、その他観光イベントに限らず多くのイベントやビジネス会議がベトナム各地で開催予定。
④なし

【韓国市場】

①海外インセンティブツアーが再開されて以降、ツアー開催の会社は当初外資系の保険、ネットワーク会社が中心になっていたが、今年に入り国内の保険、ネットワーク会社、一般業種のところまで広がっているように見える。また、保険、ネットワーク会社の大型インセンティブツアーは、東南アジアのリゾートや太平洋(ハワイ、グァム)、オーストラリアでの開催が多かったが、少しずつ日本での開催の動きが見えている。
②北海道、東京、九州、沖縄での開催が検討されているが、航空座席確保問題、航空料、宿泊料および地上費上昇の問題がある。また、視察地手配など、現地の対応がコロナ以前に比べ、迅速かつ円滑さが不足しているようであり、人力補充が必要と思われる。
③釜山観光業界説明会が2023年2月8日にソウルで開催され、韓国観光公社、韓国観光協会中央会、韓国マイス協会、海外観光庁·航空会社·旅行会社など観光業界関係者が約250人招待された。2030釜山世界博覧会が2023年4月の現地実態調査と2023年11月の開催地最終選定を控えていることを踏まえ、釜山市はロッテ観光など韓国旅行業協会常任委員会所属の旅行会社12社とマーケティング相互協約を締結した。コロナの対策としては受け付けに消毒液が置かれてあったことと、テーブルにマスクが1枚ずつ、Giveawayを兼ねておかれていた。会場内とホワイエでは1/3~半分程度がマスクをかけずにネットワーキングを行っていた。
④なし

【韓国市場】
釜山観光業界説明会の様子
釜山観光業界説明会の様子
【韓国市場】

【中国市場】

①・2023年2月6日より、旅行会社は対象20ヵ国に対する団体旅行及び航空券とホテルのパッケージ旅行の業務を試行的に再開することが可能となり、2023年3月に対象国の拡充が行われるとの一部報道もある。
・旅行会社へのヒアリングによると、一部の旅行会社では2023年1月に引き続き、海外へのインセンティブ旅行に関する問合せや依頼が入ってきており、規模の大きい案件では早くて2023年6月の実施予定のものがある。目的地は日本と欧米豪のいずれかを選択するものが多いが、日本については開放時期が不透明であり、また現行の在外公館のビザ発給要件も要求が厳しいため、他国が選ばれる可能性が高いとのこと。なお、小規模な団体では、商務ビザを取得して企画・実施をするものも出てきている。
・各旅行会社はMICEを含む観光再開に向けた準備をしている。ただし商務ビザ取得はハードルが高いようで、実際のMICE案件の実施はまだほとんど見られない。
②・遼寧省の旅行会社より、日本行きの商務視察旅行(日本企業や学校の視察)のプランを企画しており、今後企業に売り込みに行く予定とのこと。
・現状、省や市の上層部等が視察等の商務旅行で訪日している情報はある。しかし観光要素を多く含む視察旅行やインセンティブ旅行では商務ビザの取得が難しいため、中国では多くの企業が観光往来の緩和を待っている状況。
③北京市内では以下のようなイベントが開催されている。これまでの防疫措置の厳しかった時期と異なり、多くの人で賑わっている様子が伺える。
・中国国際汽車服务用品及設備展覧会(開催期間:2023年2月11日~14日 / 場所:新中国国際展覧中心)
・中国国際教育展(開催期間:2023年2月17日、18日 / 場所:北京国際会議中心)
・北京国際美博会(開催期間:2023年2月22日~24日 / 場所:北京国際会議中心)
④ なし

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