国際応用磁気会議
IEEE International Magnetics Conference(INTERMAG)

東北大学大学院工学研究科 電気エネルギーシステム専攻 教授

山口 正洋 様  MICEアンバサダー

国際会議主催者の生の声をお伝えするコーナー。今回は2023年に仙台で開催される「国際応用磁気会議」の招致委員長を務められた、東北大学大学院工学研究科 電気エネルギーシステム専攻教授の山口 正洋氏に誘致成功のポイントについてお聞きしました。山口 正洋氏は2018年、MICEアンバサダーに任命されています。

会議概要

会議正式名称 国際応用磁気会議 
IEEE International Magnetics Conference(INTERMAG)
開催期間 2023年
開催都市/会場 仙台
参加者数 約1,500名
予定参加国 約50か国

立候補について

国際応用磁気会議(INTERMAG)の開催地に立候補した理由を教えてください。

仙台は、東北大学を始めとする最先端の研究拠点が充実し、世界的な磁気分野の集積地であるため、INTERMAGを開催したいという思いがありました。1970年代に日本で開催した時にも、仙台が候補にあがっていましたが、当時は仙台には1000人クラスを収容できる会場や宿泊施設が十分ではなく、断念した経緯がありました。しかしながら現在では仙台国際センターに展示棟が新しく建設され、仙台市の地下鉄も東西線が通り、施設・アクセスの両面でかなり改善し、環境が整ったことから立候補に至りました。

INTERMAG2023の仙台開催が決定したときのお気持ちはいかがでしたか?

うれしかったですね。韓国の大田に出張していた時ホテルでその知らせを受け取りました。メールを開けると、「SENDAI Congratulations!」と書いてありまして、いささか大人げないのですがホテルの自分の部屋で「やったぜ!」と非常に小さくつぶやいたというのを覚えております。誘致活動に携わった方々に「決まりました!仙台です。」と私も短いメールでお知らせしましたところ、深夜のメールにも関わらず皆様からすぐに応答があり、「よかった、やったね」というような返事をいただきました。忘れられない夜になりました。

日本への誘致成功のポイントを教えてください。

第一の要因として、仙台が磁気分野において非常に活発な土地であり、様々な設備や人材が集まっていて、都市の学術的価値が高かったことが挙げられます。ただそれ以上に、様々な方々や様々な組織との連携が非常に大きな要因であったと思います。東北大学、日本磁気学会、会場となっている仙台国際センターを運営する青葉山コンソーシアム、仙台コンベンションビューロー、仙台市、JNTO、全てが一つになって誘致活動が出来たことが非常に大きいと思います。振り返ってみますと、他の候補地とは一線を画す私たちの誘致活動の重要なポイントだったと思います。

誘致活動で工夫した点を教えてください。

立候補書類のとりまとめの期間は、当初から半年から一年程度ということが分かっていました。その中でいかに良い提案、そして勝てる提案に纏め上げるかということは、大変気遣ったところです。幸い、仙台には都市としてのポテンシャル、磁気分野での専門性が既にありますので、そのポテンシャルをいかに形にするかということがポイントでした。
立候補の中で学会本部からリクエストや質問も度々参りましたが、東北大学、日本磁気学会、仙台国際センター、仙台コンベンションビューロー、仙台市、JNTOと相談し、パズルを解くという作業を親身になって対応していただきました。
その中で英語のニュアンスや、国際本部のリクエストにどこまで応えることができるのか、経費面の確実性など一つ一つクリアにしてきました。

日本で国際会議を行う意義を教えてください。

日本にとって、大きな会議を開催することで様々な成果を世界に知ってもらう非常に良いチャンスとなります。特に若手の方々、大学院生やポスドクといった若手の方々にとっては、世界の最高峰の研究者が一同に集まり、1週間にわたって思うように交流ができる、またとない機会です。
世界の磁気分野の要の仙台から世界中が刺激を受けて、次の世代の科学技術、その先にあるスマート社会等の架け橋として、新しい創造性・価値が、日本から生まれてくることが大いに期待できます。開催後5年、10年経ったときに、「あの時、仙台に行ったから、私の研究があるんです。」あるいは「仙台で得たヒントから、新しい考えを創出することが出来ました」ということに必ずなると思います。それが日本で国際会議を開催することの大事な価値ではないかと思います。