第23回世界神経学会議 (WCN 2017)

国立精神・神経医療研究センター理事長・総長

水澤英洋 様

国際会議主催者の生の声をお伝えするコーナー。今回は平成29年(2017年)9月に京都市で開催された「第23回世界神経学会議 」で大会長を務められた国立精神・神経医療研究センター理事長・総長の水澤 英洋氏に、今回の誘致から開催にいたる道のり・国際会議を日本で行う意義等についてお聞きしました。水澤 英洋氏は2013年よりMICEアンバサダーとして広くご活躍をいただいております。

会議概要

会議正式名称 第23回世界神経学会議 
The XXIII World Congress of Neurology (WCN 2017)
開催期間 平成29年9月16日(土)~9月21日(木)[6日間]
開催都市/会場 京都市 京都国際会館 他
参加者数 8641名(海外からの参加者数:3,530名)
ウェブサイト http://www.2017.wcn-neurology.com/
第23回世界神経学会議を日本に招致し、京都で開催、大会長として成功を収められました。
国際会議を日本で行う意義を教えてください。

産業界では英語を企業内公用語とするなど国際化が進んでいますが、アカデミアは後れを取っている感があります。海外に発信し、世界から優秀な人材を呼び込むには日本も国際化する必要があります。アジアの中で日本の医療はレベルが高くリーダーシップを発揮していくべきですし、それが期待されていると思います。2010年に日本神経学会の代表理事に就任した際に、方針の1つとして「国際化」を掲げ、その一環として世界神経学会議の招致に取り組むことにしました。1981年にも同会議(第12回)を京都で開催しており、当時は日本の参加者が海外の研究者にインスパイアされた印象でした。国際化の一環やそうした面に加え、今回は海外の参加者に日本のことを知ってもらえたことも成果の1つです。

招致活動から開催決定までの道のりを教えてください。

それまでも非公式に招致活動を行っていましたが、韓国、中国・香港と日本が招致を表明し、2013年1月に正式に立候補しました。それから9月にウィーンで開催された同会議での決定までが最も招致活動を行った時期です。ウィーンでは日本をPRする交流会「ジャパンナイト」を開催し、在オーストリア特命全権大使にあいさつをしていただき、安倍晋三首相のメッセージを披露するなど国を挙げて招致していることをアピールできました。その他にも、関係者に日本の良さを知って頂くためのPR活動を多様な手段を使って取り組みました。JNTOには、日本を紹介するビデオ制作や提案書の書き方のノウハウ、PR活動での物品面などで協力してもらい、細かいことですが、招致活動には大切なことですね。また、日本学術会議には共催してもらうなど、日本医学会、日本医師会などの多くの団体に支援してもらいました。「オールジャパン」ともいえる体制で取り組めたのは大きな力となりました。招致できた背景には、神経内科領域だけでなく日本の先達が築き上げたアカデミアの業績と日本に対する国際的信用があることも忘れてはいません。

国際会議を日本に招致しようと考えている方々にアドバイスはありますか。

現在は、全ての領域での国際化が進んでおり、その時代にあえて日本で国際会議を開催する目的をまず明確にすべきです。私の場合、「学会の国際化」という目標があったので苦労に耐えられた側面がありますね。また、その国際学会ごとに開催地決定の仕組みが違うので、その状況を分析するのが大切です。分析できれば、戦略をたてることが可能になります。

主催者インタビュー

今回の第23回世界神経学会議の日本誘致に深くかかわった高橋先生、宇川先生のコメントをご覧ください。

日本神経学会代表理事

高橋良輔 様

日本で国際学会を開催する意義とは?
”日本人の良さを世界に伝える絶好の機会である、それが平和への一歩である”

日本神経学会理事

宇川 義一 様

日本で国際学会を開催する意義とは?
”若い研究者が同世代の世界の研究者とのつながりを作るために重要である”