お知らせ
2026年04月27日 MICE市場トピックス
海外の複数市場について、JNTO海外事務所が収集したMICE関連の状況やトピックスをご紹介します。
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【フランス市場】
JNTOパリ事務所は3月12日(木)にパリ市内のLe Pavillon Dauphineで行われた「Pure Meetings & Events」に参加した。当イベントはフランスを中心としたバイヤー(約500社)と国際的なセラー(約100社)を結ぶ大規模なMICEのBtoB商談会であり、事前マッチング制の商談セッションが行われた。
当イベントには、バイヤーとしては企業、旅行会社やイベント会社等が、セラーとしては政府観光局、ホテル、DMC等が参加していた。アジア地域からのセラーとしては、JNTOだけでなく、シンガポールと香港の団体が参加した。当所は合計27件の商談を行い、商談では「企業向けのMICE商品販売を行っているが、今まで日本への送客実績がないため、今は日本についての情報収集を行っている」、「10年ほど前からヨガ等の健康をテーマにしたインセンティブ旅行を販売しており、今までにはタイやインドへ送客を行っている。今後は日本にも市場を広げたい」、「5か月ほど前に横浜に企業向けセミナーのために45名を送客した。これをきっかけに、今後も日本への送客を図りたい」といったプランナーがおり、2026年以降に開催を予定している会議やインセンティブ等についての相談を多く受けた。今までに他国への送客をしていたが、顧客の日本での会議開催やインセンティブ旅行送客の希望の高まりを受け、新たに日本への送客を考え始めたというバイヤーも多くいた。レジャー市場と同様に、MICE市場における日本の人気を感じる場面があった。
当商談会を通して獲得したネットワークをもとに、今後もフランスからの訪日インセンティブ旅行促進に努めたい。
【米国市場】
JNTOニューヨーク事務所は、3月4日(水)に米国の首都ワシントンD.C.でMICE分野のネットワーキングイベント「Meet Japan Event in DC」を開催した。本イベントは、JNTOおよび日本側サプライヤーと米国のミーティングプランナーとの交流機会を創出し、日本のMICE関連サービスや受入環境に関する理解促進を図るとともに、国際会議の開催地としての日本の認知向上を目的として実施したものであり、在米国日本大使館の協力の下で、ニューヨーク以外で初めての開催となった。米国は今年2026年に建国250周年を迎える節目の年であり、多くのイベントが予定されているが、ワシントンD.C.は、米国内でも特に協会本部やイベント企画会社が集積する都市であり、さらに政治・国際機関の拠点として多くの国際会議需要が見込まれている。当日は、協会関係者を中心に、国際会議や海外イベントの企画実績を有するミーティングプランナーや日本側関係者が計22名参加した。
イベントでは、JNTOによる日本のMICE環境に関するプレゼンテーションに加え、ホテル関係者や鉄道事業者による受入事例やアクセス利便性に関する説明を行った。プレゼンテーション後は、ネットワーキングの時間を設け、サプライヤーが各バイヤーのテーブルを巡回する形式とすることで、参加者との個別具体的な意見交換の機会を創出した。
商談および交流の中では、日本での学会の開催を予定されている方もおり、日本の強みとして、治安の良さや清潔さ、独自の文化資源に加え、新幹線を活用した移動体験や地方都市を含めた多様な開催地の選択肢が高く評価された。また、新潟や山形といった地方都市の事例紹介に対しても反応が良く、都市部に限らない開催地の可能性について理解が深まった。特に、米国においては会場費や人件費の高騰、治安対策コストの増加等により、国内開催の負担が増していることに加え、地政学的リスクへの懸念が高まっている環境下において、米国外での開催地、とりわけ安全性や運営面で信頼性の高い日本への関心が高まりつつあることが、現地プランナーとの意見交換を通じて確認された。
本イベントを通じて、具体的な事例紹介などを行うことで、質の高い交流および具体的な案件形成につながる可能性が示された。今後は、こうしたネットワークを基盤として継続的な情報提供やファムトリップ招請等を実施し、米国における日本のMICE誘致活動を一層強化していく。
JNTOニューヨーク事務所は、3月9日(月)から11日(水)にかけて、ニューヨーク市にて開催されたMICE業界向け商談会「SMU International 2026」に参加した。同商談会は、主に米国外のデスティネーションを中心としたMICE関係者との商談会であり、日本以外には、アジア(韓国、シンガポール、フィリピン)、欧州(英国、ポルトガル)、中東(ドバイ)等の多くの国々が出展した。参加者は約400名にのぼり、北米のミーティングプランナーをはじめ、政府観光局、コンベンションビューロー、ホテル関係者等により活発な商談および意見交換が行われた。訪日旅行の人気を背景に、参加者の日本に対する関心は非常に高く、多くのバイヤーが具体的な企画提案を有しており、実務的な商談が豊富であった。連絡先交換を目的とした短時間の立ち寄りやウォークインも多くあり、会期を通してJNTOブースは計27件の商談を実施した。インセンティブ旅行を企画するバイヤーとの商談では、新潟県の酒をコンセプトとした列車『越乃Shu*Kura』のような、ユニークな体験型アクティビティや地域との関わりを重視したプログラムに対する関心が強く示された。オールインクルーシブ型のリゾートよりも、伝統文化や地域性を重視する傾向が顕著であり、兵庫県の『姫路城を利用したイベント会場』や沖縄県の『ガンガラーの谷』など城郭や洞窟などの歴史資源をユニークベニューとして活用することへの関心も高い印象であった。国際会議を企画するバイヤーとの商談では、新幹線車両の貸切や移動自体をプログラムに組み込む提案に対して、移動時間を有効活用できることから、地方開催に対する心理的ハードルが低減するとの意見が見られた。
また、本年の特徴として、米国およびイスラエルとイランとの紛争開始直後の開催であったため、多くの商談において当該情勢が主要な話題となった。中東地域を主な対象とするプランナーからは、紛争開始以降、アブダビおよびドバイにおいて複数のイベントやファムトリップが中止となったとの声が聞かれ、新たなデスティネーションとして治安が安定している日本への関心が示された。
本イベントを通じて、国際情勢の変化がMICE需要や開催地選定に影響を与えることへの示唆を得た。今後は、こうした動向を踏まえつつ、日本の安全性や多様な開催地の魅力を訴求するとともに、バイヤーとの継続的な関係構築を通じて、具体的な案件形成につなげていく。
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