ここが知りたいコンベンション「参加登録・ビザ」について

「参加登録・ビザ」について

このコーナーでは、国際会議開催の準備に必要な情報をお届けいたします。第5回目は、国際会議主催者の皆様を悩ます、参加登録とビザ取得についてご紹介します。
登録(Registration)は、会議の主催者にとっては、参加者が最初に当該会議に触れるという大切な手続きである。また、会議の予算にとっても大きな要素となるので、一人でも多くの人の参加が見込めるよう、明確で簡便な登録手続方法を確立する必要がある。

  • 1. 登録料・登録期限の設定

    登録料(Registration Fee)については、前回、前々回の会議等の登録料を考慮して決定する。日本で開催する場合、海外参加者にとっては航空運賃がかかるので、従来の登録料より多少低く設定する場合が多いようである。予算が足りないからといって、従来の登録料より大幅に高くすることは、参加者数の減少要因になり、せっかく日本 に誘致した意味もなくなるので、避けるべきである。上げるにしても物価上昇分くらいに留めるべきであろう。
    また、登録料は会員、同伴者、非会員等によって異なり、一般的には同伴者からは会員の1/2~1/3、非会員からは会員の2~3割増くらいの登録料を徴収 する。会議の性格、慣習によってもカテゴリー分けは異なるので、後から修正のないよう、事前の十分なリサーチや検討が必要である。 登録料の通貨については、基本的には開催地の現地通貨によって登録料を決定し、予算を作成するのが原則といわれる。その理由は、会議の主催者がその必要経 費の大部分を支払う通貨によって予算を作成し、財源を確保しておくことがもっとも安全だということによる。海外通貨建てで登録料を設定すると、国際為替市 場に左右され、日本円に換算した場合の額が不安定で予算が建てにくいというデメリットがある。また、決済方法によっては、日本で開催される場合は、その日 のレートで請求金額が変わってしまうというデメリットもあるため、できる限り日本円で設定することが望ましい。しかしながら、登録料徴収も含めた登録作業 を海外にある本部で行う場合は、この限りではない。本部がある国の通貨あるいは世界で広く流通しているドルやユーロ建ての場合が多い。
    登録期限については、収入の目処をたてる意味でも、なるべく早めに設定したいが、会議により参加登録の出足が遅い場合もあるので、従来どのように設定して いるかリサーチをし、収入計画に照らし合わせた期限設定をすることが肝要である。準備段階の早期から資金を必要とするためその資金回収と、早期に参加者数 を把握する意味も含め、ある一定時期より以前に登録料を納付してくれた参加者には、割引の制度を設けることも考慮に入れる。当日配布する資料に参加者リス トがある場合は、リストの正確性を期すため、10日~1ヶ月くらい前に事前登録の締め切りを設定する。また、入金確認にも時間がかかる場合があるので(特 に海外送金およびクレジットカード決済分)、行き違いのないよう余裕を持った締め切り設定が必要である。また、締め切りを設けても、参加者を増やすために もぎりぎりまで事前に受け付けられる体制をとっておくことが望ましい。

  • 2. 事前登録

    会議の参加登録方式は、大きく分けて事前登録方式と当日登録方式があるが、参加者数や収入見込みの必要性から、ほとんどの場合事前に登録を済ませてもらう方式が採用され、当日登録は、事前に間に合わなかった場合などのために行われる場合が多い。
    事前登録方式の場合は、参加登録手続方法を掲載したサーキュラー(Circular)の発行や、ホームページの開設と同時に登録受付の作業が始まる。参加 登録手続方法の説明には、登録料の種類、期限、登録料に含まれるもの、振込口座先などの入金方法、キャンセルのルールなどを明記する。

  • 3. 入金方法

    登録料の入金方法には、銀行振込、クレジットカードによる支払いなどがあるが、クレジットカードは法人格を持っている団体でないとクレジットカード会社と契約が出来ないので、クレジットカードによる支払いを採用する場合はPCOなどに委託することが望ましい。銀行振込については、特に海外送金は1回の送金 につき、決裁に数千円の手数料を要する(経由銀行により金額は異なる)。クレジットカード決済についても、クレジットカード会社への業務手数料が一回につき数%かかるので、その分を見越して登録料を決定する必要がある。銀行振込の場合は、振り込み手数料を参加者もしくは主催者側が負担する旨を明確に明示する必要がある。基本的には、振り込み手数料は参加者負担が望ましい。
    以上が作業の基本的流れだが、参加登録者のデータはコンピューターで管理し、人名別、参加国別、所属別などに検索できるようなシステムを組んでおくと便利である。

  • 4. 入国査証(VISA)

    登録作業における事前準備の中で重要かつ非常に手間がかかるものに、海外参加者の入国査証取得手続きのサポートがある。会議への参加者を含め、日本に入国しようとする外国人は、査証免除措置が適用される場合(約60ヶ国)を除き、入国前に海外にある日本大使館または日本総領事館で査証(VISA)を取得する事が原則となっており、会議の参加者の中には、査証を取得するにあたり日本側(招聘人)からの書類送付等のサポートを必要とする場合があるので、その手順についての概要を以下に説明する。

    • 4-1. 招聘人ができるサポートとは?

      会議の参加者が日本への入国査証を申請する際に必要な書類を作成し、申請人(会議参加者)へ送付する事務手続きを招聘人が行うことである。人によってはかなり煩雑な事務作業を要するので、PCOなどがその事務手続きを代行して行うこともある。

    • 4-2. 日本側で準備する書類とは?

      日本側で準備する書類には申請人の国籍にもよるが、下記のようなものがある。

      • 招聘理由書
      • 滞在予定表
      • 身元保証書
      • 招聘機関に関する資料

      上記書類を作成するにあたり、招聘人、身元保証人を決めておく必要があり、通常、会議の組織委員長(会長)、実行委員長などがなる場合が多い。招聘人は、基本的には参加者の会議開催期間中における日本での行動に関しての保証を求められる。

    • 4-3. どの段階でサポート業務を始めるのか?

      参加者の中には、日本に支店などがありその会社で招聘の手続きを進めるという場合もあるので、参加者から事務局あるいは主催者へリクエストがあった時点で手続きを開始すればよい。但し、申請が受理されるまで、あるいは申請が受理された後の審査に時間がかかる場合もあるので、当該会議において重要な人物(特別招待者・講師等)であれば、招聘人サイドから早めにコンタクトをとる必要がある。
      手続きの流れとしては、参加者から査証申請用書類のリクエストがきた時点で、書類を作成するにあたっての必要事項(個人情報・フライト情報・ホテル情報等)を参加者に問い合わせ、その後、参加者からの情報を元に日本語の書類を作成し、参加者へ郵送する。参加者が日本から届いた書類、及び申請書等その他の 書類を日本大使館および日本領事館に提出して申請すると、特に問題が無い場合には査証発給となる。

    • 4-4. 注意事項

      日本への不法滞在を目的に、会議とは全く関係のない人物がいかにも会議に参加する為にサポートが必要だとコンタクトしてくる場合がある。招待講演者などでない一般の参加者の場合、申請者の身元確認をすることは非常に難しく、本当に会議に出席する意思があるのかどうか判断に困る場合もあるが、演題を提出しているか、参加費を支払っているかなどの条件を基準に判断し、サポートをするかどうかは招聘人サイドで決定する場合もある。最近では、在外公館での審査も厳しく行われており、日本から書類を送ったところで全く関係ない人物に査証が発給されることはない。(その逆に、会議にとって重要な参加者でもきちんとした申請を行わない場合は、査証が発給されないこともある。)
      査証取得に関する詳細は、時々刻々と変わる場合が多いので、外務省から発行されている日本国査証案内、または外務省のホームページ(http://www.mofa.go.jp/mofaj)にて確認することが必要である。

    • 4-5. 当日の作業

      登録デスク(Registration Desk)は、会議当日、会議主催者として参加者をお迎えする最初の場面であり、その会議の第一印象を決める重要なポイントであるので、失礼のないよう効率よく整然と作業が進められるようにする。一般的なデスクの種類は以下のとおり。

      No. タスク 詳細
      1. 事前登録者デスク 事前に登録を済ませた参加者を扱うデスク。最初に登録確認証を提示してもらい、登録内容を確認し、ネームカードなど必要な資料を渡す。支払いに過不足がある場合は、会計で精算してから必要資料を渡す。
      2. 当日登録者デスク 事前登録が出来なかった参加者を扱うデスク。会議当日、初めて参加登録手続きをすることになるので、登録用紙に必要事項を記入してもらい、登録料をその場でお支払いいただき、ネームカード等必要な資料を渡す。
      3. 会計 登録料支払い関係を扱うデスク。事前登録でも入金に過不足がある場合、会計で精算してもらう。(主に現金支払いだが、PCOなどが担当する場合はクレジットカード支払いも可能)。他に、物販がある場合このデスクで処理することが多い。
      4. 招待者・来賓受付 一般の登録者と区別する必要がある場合に設ける。主に式典など招待者がいる催し物がある日に、追加して設ける場合が多い。
      5. 発表者・座長受付 発表者や座長は渡すものや、必要なインフォメーションも一般の登録者と違うので、別にデスクを設ける場合がある。発表者・座長受付の会場到着確認も速やかにできるという利点もある。
      6. 報道関係受付 報道関係者を受付け、ネームカード、取材要領、会議資料などを渡す。
      7. バッグデスク 参加者数も多く、コングレスバッグも大きい場合など、バッグチケットと引き換えにコングレスバッグだけを渡すデスクを設ける場合もある。このデスクで、配布資料の管理をすることができる。
      8. 総合案内デスク(会議や会場についての案内) 会議や会場についての案内をする。受付者数が少ない場合、報道関係者等の受付を兼ねることも多い。
      9. 旅行案内デスク 多くは旅行会社のスタッフが、ホテルや旅行に関する案内を行うために設ける。視察や同伴者プログラムの受付なども行う。

※詳細は「国際会議マニュアル」に詳細が記されています。ご希望の方はご連絡下さい。

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