インセンティブ旅行の誘致、決定までの流れ、プロモーションのポイントをご紹介します。

② トレンドの変化を捉え、主催者に寄り添うプログラムを

(公財)札幌国際プラザ
 コンベンションビューロー担当部長 荻麻里子さん

札幌に数多くのMICEを誘致し、地域活性化とビジネス拡大に貢献しつつ、ユニークベニューやチームビルディング開発などインセンティブ旅行向けのコンテンツ充実も手がける荻麻里子さんに、誘致成功のカギをうかがいしました。

インセンティブ旅行を実施する企業や団体は、その組織・企業文化はもとより、ツアーの目的、規模、テーマ、活動内容などが実に多様です。開催地決定の時期やプロセスについても敏感である必要がありますが、近年の傾向として、新しい価値や意義を求められる機会が増えてきていることを実感します。

インセンティブツアーの誘致活動においては、東アジア・東南アジアから欧米のMICE専門見本市出展までと、年々対象市場が広がる中で、市場の成熟度やリピート率に応じた提案を行うことを心がけています。常に意識していることは、誘致成功時点で終わらせず、実際の開催現場まで、主催者・参加者に寄り添い、時には、企業の戦略の共有と社員ネットワーキングによるビジネス意義の拡大を実現する企画もサポートすることが必要でしょう。


MICE見本市での出展の様子

ゲストファーストという考え方から、特別感のある場所・空間(ユニークベニュー)の提案が生まれ、企業の課題解決の観点から、チームビルディングのプログラムを企画していく、そこに地域ならではのこだわりのストーリーや体験を組み入れたメニューを提案することこそ、地域に来ることの意味を高める上で重要なのです。過去に、主催者が次のデスティネーションとして“北海道”と発表したことで、社員のモチベーションが高揚し、企業の収益が大幅に増大した例もあります。
札幌では今年度、ユニークベニューとチームビルディングの情報を刷新し、ガイドブックをウェブサイトで公開していますが、人数や料金、連絡先を明記したことで、プランナーにとって企画しやすいと好評をいただいています。


ユニークベニュー&チームビルディングガイド 日英のほか、簡体字、繁体字、ハングルに対応

また、主催者からはCSR活動としての地域プログラムや、最近のグローバルトレンドとして、SDGs達成に資するメニュー提案の要望も増えており、札幌では、地域のステークホルダーとともに新しい価値醸成に取り組み始めています。

カーボンオフセット、彫刻磨き、除雪サポートなど、視点を変えることでMICEの活動として光を放つものがたくさんあるほか、地域のさまざまな“オフ(課題)”を“オン(解決)”にしていくことでビジネス機会の創出につなげられる、その小さな成功体験を共有し、メニュー化・見える化していくことが、札幌がインセンティブツアーに取り組むパワーになっていると思います。


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