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2023年02月28日 MICE市場トピックス(2月)

毎月、海外の複数市場について、JNTO海外事務所が収集したMICE関連の状況やトピックスをご紹介します。

① MICE関連の旅行会社や関係団体の動向
② MICE関連の訪日意欲の有無・変化
③ 現地でのイベント開催の有無とその感染症対策
④ その他の特記すべきトピックス、ニュース  (特筆する情報がない場合は、当該番号に「なし」と記載しています。)

本情報の転送や媒体掲載はご遠慮ください。※2023年1月末時点の情報です。

【香港市場】

① なし
② 旅行会社ヒアリングによると、在香港日系企業による社員旅行、インセンティブ旅行に関する見積依頼が入るようになった。香港は訪日経験者が多いため、日本以外の国についての提案を求められるが、欧米は旅行費用が高額(燃油サーチャージだけで20万円程度)、東南アジアはリゾート地中心で観光地に乏しいため、結局、日本になることが多い。
③ 香港貿易発展局(HKTDC)の張淑芬(ソフィア・チョン)副総裁の発表によると、同局主催の大型見本市は2023年内に30回以上開催される予定となっている。2023年3月には、宝石・宝飾品の国際見本市「香港国際珠宝展(インターナショナル・ジュエリーショー)」が香港島・湾仔の香港会議展覧中心(コンベンション・アンド・エキシビションセンター、HKCEC)にて開催予定である。
④ なし

【フランス市場】

① 2023年ラグビーワールドカップ、2024年オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、パリとその近郊では、パリ~パリ・シャルル・ド・ゴール空港間を直結するCDGエクスプレス線の建設など大規模な都市再開発工事が行われている。また新しいMICE会場(Cité de l'Histoire, CNIT Forest, Adidas Aréna, Dojo de Parisなど)やホテル(S/O Paris, TOO Hôtel, Drawing House, Novotel Bellevilleなど)がオープンし、過去の会場や観光インフラ(国立図書館(リシュリュー館)、国立中世美術館(クリュニー美術館)など)も改装されている。地域観光委員会が運営する新しいオンラインプラットフォーム「Grand'Place」は、観光・イベント関係者向けのツールとして作られ、650会場の詳細情報(部屋数、設備、飲食、レジャー、アクティビティなど)を確認、比較することができる。
② IBTM World以降、M&Iやコンベンションの照会が増加し、2023年春を目指す案件も複数出てきている。主な課題としては、航空運賃の高騰、サービスの価格上昇、ハイシーズンにおける空室率の低下などが挙げられる。
③ なし
④ 政府の年金改革に反対する大規模なストライキやデモにより、フランスの経済活動や交通機関、イベント開催に支障をきたしている。

【台湾市場】

① 台湾系航空会社(FSC)2社の2022年の旅客数は、そろって2019年以来3年ぶりのプラス成長。台湾を含む各国・地域で新型コロナウイルスの水際対策緩和が進み、旅行需要が高まったことが要因とみられる。春節の出入境需要の高まりにより、1月も高水準が予想される。日系航空会社においても、台湾発・日本発ともに春以降の観光利用の予約が順調だそうで、ビジネス利用は元々好調だったが、そのビジネス需要を落とすことなく観光需要も取り込めているとのこと。春節期間中までとはいかないものの、春節後の予約状況も好調となっている模様。
インセンティブ旅行については大型団体の実施も見込まれており、他にも台湾大手旅行会社等から、インセンティブ旅行実施に向けた日本の受入施設等状況や補助金等の支援についての情報提供依頼が寄せられている。
② コロナ後、旅行商品価格は高騰の一途をたどっていたが、2023年4月1日~5日の清明節連休時期は先月の1月20日~29日の春節連休時期より少なくとも30%程度値下がりしているとのこと。日本の桜の時期に重なることもあって、一般観光はもちろん、多くのインセンティブツアーも当該時期での催行が見込まれていることから、旅行業界ではお花見ツアー需要を取り込もうと、チャーター便の運航等により集客を図っている。
・ 日本総合研究所が2023年1月30日に発表した「訪日外国人のクレジットカード消費動向レポート」によると、台湾からの訪日客が昨年12月にクレジットカードで買い物をした額は、コロナ前2019年12月比の2.3倍に達したとのこと。「報復性旅遊消費(リベンジ消費)」の動きが見られている。
③ 2022年12月1日からは屋外でのマスク着用義務が撤廃された(屋内や車内などでは着用義務あり)が、現時点では屋外でもマスクを着用する人が大半。台湾衛生当局は、屋内を対象としたマスク規定の緩和について、1月の春節期間後に詳細を発表したいとしており、今後更なる緩和が進むものと見られる。
④ なし

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