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2023年05月29日 MICE市場トピックス(5月)

毎月、海外の複数市場について、JNTO海外事務所が収集したMICE関連の状況やトピックスをご紹介します。※2023年4月末時点の情報です。

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【イタリア市場】

・旅行会社に対するヒアリングによると、水際対策緩和以降、訪日需要が高まっており、レジャーに続きインセンティブ旅行の問い合わせも増え始めている。イベントやレセプションなどのロケーションは、イタリアとは異なる日本文化を感じられるような場所が好まれる傾向にある。一方で、全体的に旅行料金が高騰している中でも、特に訪日に関してはフライト料金が高いこともあり、費用はコロナ前よりかなり上昇している。

・5月に開催されるMICEの商談会「BUYMICE」への初出展に向けて、ローマ事務所では MICEデスティネーションとしての認知拡大を目的としたMICE向けのビジネスカードを作成した。ウェブサイト( https://www.japanmeetings.org/ )の他、ニュースレターのQRコード、B to B向けプロモーション素材のダウンロードが可能なJapan Online Media Center (JOMC) のURLなどを掲載し、同商談会で配布を行う。

ビジネスカード(表面)
ビジネスカード(表面)
(裏面)
(裏面)

【ドイツ市場】

旅行会社ヒアリングによると、
・訪日インセンティブツアーの問い合わせ、申し込みとも継続的に好調。
・日本滞在中のホテル価格がかなり高騰しており、コロナ前と同等の宿泊費用に抑えることは難しいケースもある。
・日本における4月29日のコロナ規制の撤廃について、ドイツ市場に関してはほとんど影響を感じていない。
・4月に発表された全国のJRを利用できる訪日客向けの「Japan Rail Pass」の値上げについては、ヒアリングをした旅行社のインセンティブ旅行ではほとんど使われないため、影響はないとのこと。

【インド市場】

毎年3月~4月はインドの学校休暇のシーズンと日本の桜シーズンが重なることから、訪日インド市場の代表的なピークシーズンの1つである。レジャー目的を含め、全体的に訪日需要の上がる季節であり、インセンティブ旅行でも同時期を目指した訪日が活発化した。訪問先としてはゴールデンルート(東京、大阪、京都など)が中心となっており、特に食事面ではインド料理の提供可否が重要なポイントとなる。あるインセンティブ旅行団体では、日本の受け入れ側のホテルにインド人シェフがいたため、インド料理を柔軟にアレンジ・提供したことが高く評価されていた。もちろん、行程中まったく日本料理にトライしないわけではないが、食に保守的なインド人のニーズに応えるためには、インド料理のレストランを行程に組み込むだけでなく、受け入れホテルのインド料理の提供可否やインド人シェフの有無も大きなポイントとなっている。

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