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2023年07月04日 MICE市場トピックス(6月)

毎月、海外の複数市場について、JNTO海外事務所が収集したMICE関連の状況やトピックスをご紹介します。※2023年5月末時点の情報です。

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【フランス市場】

<IMEXフランクフルト2023出展、IAPCOパートナーシップ協定調印式>
パリ事務所は、ロンドン事務所とフランクフルト事務所とともに、5月23~25日、MICE業界の主要イベントであるIMEXフランクフルト2023に日本の様々なMICEサプライヤーと共同出展した。この機会に、JNTOは、IAPCO(国際PCO協会:会議運営専門会社から成る唯一の国際団体)との2023年度のパートナーシップ協定更新の調印式を開催した。式典にはIAPCOホステッド・バイヤーを招待し、前年度に引き続き、パートナーシップを通じて今年度予定している招請事業やIAPCOメンバーを講師として招いての人材育成事業といった取り組みも紹介した。今後の展開として、JNTOでは、IAPCOに所属するコアPCOを昨年度に引き続き、12月初旬に7名招請する予定。
また、IMEXフランクフルト2023に参加したことにより、国際会議のリード数が大幅に増加した。アジア太平洋地域での会議開催復活を望む、医療から運輸、ITまで多岐に渡る主要な団体が、2020年代半ばの日本開催を検討している。企業会議やインセンティブ旅行の見込み顧客数は、ラグジュアリー業界の顧客からの新たな依頼により、着実なペースで増加し続けている。

IMEXフランクフルト2023における日本ブース
IMEXフランクフルト2023における日本ブース
IMEXフランクフルト2023に参加したJNTO職員
IMEXフランクフルト2023に参加したJNTO職員
IAPCOパートナーシップ調印式
IAPCOパートナーシップ調印式

<回復中のフランスのMICE産業>
フランスのマーケティングコンサルティング会社Omnium Coach及びイベント関連企業のGroupe 1001 Sallesが実施した調査によると、フランス企業の大多数は2022年のイベント数を2019年と比べて維持または増加させており、44%の企業が危機前と比べて活動が安定、33%はさらに増加したとしている。しかし、海外でのイベント開催は2019年に37%あったところ、2022年は20%に留まった。
出典:VOYAGES D‘AFFAIRES( https://www.voyages-d-affaires.com/mice-reprise-tendances-20230516.html )
<パリとイル・ド・フランス地域が世界のスポーツイベントの中心地を目指す>
フランスではツール・ド・フランスやローランギャロスなどの競技会が定期的に開催されるほか、2023年ラグビーワールドカップや2024年オリンピック・パラリンピックも開催されるため、パリとその周辺地域はすでに主要なスポーツ開催地としての地位を確立している。これらのイベントは短期および中期的に大きな経済的利益を生み出し、地域の国際イベントの魅力に貢献している。パリ・イル・ド・フランス商工会議所は2023年3月、大規模なスポーツイベントの開催を促進するための提言をまとめた報告書を発表した。その53の提言の中には、スポーツイベントの申請を一元管理するための特別委員会の設立、関連分野(宿泊施設、警備など)における現在の人員不足問題への取り組み、国際産業協力の深化のための外交・経済分野との連携が含まれている。

【イタリア市場】

ローマ事務所は、5月3日にローマで開催されたMICE商談会BUYMICEに出展。今回、4年ぶりの対面開催となった本商談会には、イタリア国内の自治体やホテルの他、マルタやオマーン、アブダビ等の観光局など参加団体数52社、バイヤー200名が来場し、商談やネットワーキングが行われた。MICEデスティネーションとしての日本の認知拡大のため、インセンティブハウスやイベントオーガナイザ-などと商談を行い、情報提供並びに資料、ウェブサイト( https://www.japanmeetings.org/ )の他、ニュースレターの QR コード、B to B 向けプロモーション素材のダウンロードが可能なJapan Online Media Center (JOMC) のURLなどを掲載したビジネスカードの配布を行った。インセンティブ関係者によると、コロナ後ということもあり、イベントやインセンティブ旅行のデスティネーションとして、イタリア国内や欧州のみならず、ロングホールである日本への関心も高まっているとのこと。

JNTOデスクでの商談の様子
JNTOデスクでの商談の様子
BUYMICE会場の様子
BUYMICE会場の様子

【タイ市場】

6月8日、現地の格安航空会社(LCC)がバンコク市内の高級ショッピングセンター内のコーヒーショップにて旅行会社向けに実施したセミナーと連携し、バンコク事務所がプロモーションを行った。タイ市場での訪日閑散期にあたる夏季シーズンの需要喚起を目的としており、季節波動の影響が少ない訪日インセンティブ旅行をテーマとしたカジュアルセミナーである。主催の航空会社は特別運賃を発表するなど、商品造成を促進した取組みが行われた他、バンコク事務所からインセンティブ支援メニューや、JNTO MICEウェブサイト、BtoB向けウェブサイト、夏季シーズンの魅力・体験等を紹介した。午前・午後に各2時間と2回開催し、旅行会社のインセンティブ担当者約30名が出席した。

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